東京都内でフラワーアーティストとして活動している米澤悠里(よねざわ ゆり)さんは、この春に乳がん経験者専用フォトサービス『UNVEIL』を創業されました。
その目的を教えていただきたく、ご自身の右胸の乳がん経験、そしてがん未発症の左胸と卵巣卵管の摘出手術に至った経緯を含めて手記にまとめていただくことが叶いましたので、ぜびご一読ください。
米澤悠里(よねざわ ゆり)
株式会社Lien Veil 代表取締役
~乳がん専用フォト『UNVEIL』創業 兼 遺伝性乳がん
豪州メルボルン生まれ
昭和53年(1978)豪州メルボルン生まれ。
その後帰国し、東京にて幼稚園~大学まで女子校で育つ。
愛情あふれる両親・兄に囲まれ、恵まれた環境の中で育ちました。
20代 フラワーアレンジメントとの出会い
大学卒業後は、ITベンチャー企業に就職し、役員秘書として奮闘する日々でした。
27歳頃、結婚を意識するようになり、母から「女性は結婚・育児などで環境が大きく変わるので手に職をつけなさい」と言われ、地元のフラワーアレンジメントの体験教室に行きました。
当時は正直興味がなく、母の付き合いで行きましたが、フラワーアレンジメントに一目で魅了され、それから花の道を目指して猛勉強を始め、国家資格である「フラワー装飾技能士 1級」を取得。
それをきっかけに、ウェディングブーケやパーティー装飾などの依頼が入るようになり、30歳が間近になった頃、会社員を辞め、フラワーアーティストとして独立をしました。
30代 父親の余命宣告と母親の乳がん
しかしながら、ある日突然、母から1本の電話がありました。
「パパが・・余命3か月。。癌だって・・」
その日から我が家の生活は180度変わりました。どんどん体力が落ちていく父のそばに寄り添う日々。そしてお別れ。
失意のどん底の中、次は母に乳がん宣告が訪れました。部分切除、抗がん剤、放射線治療、そして再発。
フラワーアーティストとしての仕事は、期間限定バラ専門店のオープン、雑誌・舞台・CM等へのフラワーコーディネートなど、好調な日々でしたが、プライベートは「癌」という病と闘う日々でした。
母の乳がんがようやく完治し、少し落ち着きを取り戻した30代後半、念願の子供を授かり、結婚に至りました。
40代 出産、シングルマザーの選択
40歳で出産・育児は、体力的に大変ではありましたが、あきらめていた子供の誕生は、この上ない神様からのプレゼント!であり、愛情あふれる日常にガラリと変わりました。
しかし、シングルマザーという道を選ぶことになり、母・息子・私の3人生活が新たに始まりました。
母もかわいい孫との生活に元気を取り戻し、幸せな日々を過ごしていた中、今度は区の乳がん検診で、私に乳がんの疑いありと診断されました。
至急、病院にて精密検査をした結果、右胸乳がんの宣告。初期でしたが、症状から右胸全摘出となりました。
両親の癌との闘いを得て、ようやく幸せな日常が始まった中、今度は私の番・・・
しかしその時の私は、自分に今までなかった大きな力が湧いてきました。「絶対、病に負けるものか!息子のために完治させる!」
私は息子という存在のおかげで、自分の体にどんなメスが入ろうとも、ひるむことなく即全摘出に臨めました。
その後「遺伝性乳癌卵巣癌症候群 BACA2」ともわかり、左胸、卵巣卵管もがん発症率が大変高かったため、翌年に事前予防として、これらも全摘出。そして、両胸を自家組織で再建しました。
すべては息子を育てる使命と、笑顔の日常を与え続けたいという、愛情からの決断でした。
とはいえ術後の体は、お風呂に入る度に複雑な思いで見つめる日々が始まります。
そんな中、公私ともにお世話になっていたフォトグラファーからお声かけいただき、術後の自分の姿をあえて写真に撮りました。
そこにいた私は、体に変化はあっても、変わらず息子との幸せな笑顔であふれていました。
その自身の写真を見て、私は自分の新たな体を受け入れる「決意」と「愛でる」ことができました。
乳がんに挑む女性の生きるチカラとなる存在に
この30代・40代に渡って癌と共に歩んだ日々から得たことを糧に、乳がんに挑んでいる女性たち、挑んだ女性たち、挑み始める女性たちに向けて、自身の経験から『生きるチカラ』をお届けできるひとつになることを願い、乳がん専用フォト 『UNVEIL』を立ち上げることにしました。
※『UNVEIL』とは「ベールを脱ぐ/ありのままの自分で」という意味。
そこでまずは、クラウドファンディングにて、身近な皆様に知っていただき(6日で目標金額達成!)次に、合同撮影会を東京・大阪で開催、来年春は写真展開催を目指します!
\乳がん経験者だからできること/乳がん専用フォトで『生きるチカラ』を届けたい! – CAMPFIRE (キャンプファイヤー) (camp-fire.jp)
写真を通じて、乳がん女性の皆様が、病に挑んでいる自らの姿は「強く・逞しく・美しい」と感じていただき、自信をもって今後の『生きるチカラ』になっていただけること。
写真展では、更に多くの方に、乳がんに挑んでいる女性は多くいることを身近に感じていただき、女性たちが”経済面や育児”に不安を感ずることなく、安心して病に挑める、支えあえる社会を目指すこと。
そして早期発見に至る啓もう活動の発展につながることを、心から願っております。
また、当フォトサービスの「強み」として、創業者悠里の乳がん経験より撮影前には「事前セッション」を行い、乳がん女性の方の心・想いに寄り添った撮影プランを決定。
更に、フラワーアーティストでもある、花で人々の想いを表現できるチカラを生かし、撮影時にその方の魅力を花と共に表現した「花×写真」にも今後取り組んでいく予定です。
人生にはつらいことが、必ずやってきます。
悲しい別れもあります。
しかし、その時全力で挑み・乗り越えてきたことは今後の人生の糧になる。
そう信じて、私は花と写真を通じて、同じ女性たちのチカラの一つになれるよう精進してまいります。
悠里さん、お忙しい中ありがとうございました。
乳がん経験者専用フォトサービス『UNVEIL』を創業した理由を、YouTube動画でも公開しておりますので、ぜひご参照ください。
悠里さんと乳がん経験者専用フォトサービス『UNVEIL』につきましては、以下のSNSアカウントからコンタクトできます。
Twitter UNVEIL https://twitter.com/lienveil_photo
Instagram UNVEIL https://www.instagram.com/unveil_photo/
YouTube https://www.youtube.com/@unveil_photo
Twitter yuri https://twitter.com/lienveil_yuri
Instagram yuri https://www.instagram.com/veil_flower/
European Flower Artist http://lienveil.jp/
※ 旧サイト
※乳がんフォト『UNVEIL』掲載の新サイトは、近日公開予定です。
クラウドファンディングCAMPFIRE (キャンプファイヤー)
※画像をタップするとジャンプします。
乳がんに悩む女性たちの力になりたいという悠里さんの想いとその実行力に敬意を表するとともに、これからも悠里さんの動向に注目していきたいと思います(50s.online編集部)。
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