2022年7月18日にご紹介させていただくのは「花のある暮らし」をコンセプトに、旅館や料亭、ホテルやレストラン等での空間演出を手がけている「花生活空間」代表の浜 裕子さんです。
裕子さんは月刊「フローリスト」の連載を13年間も担当され、また「花のテーブルコーデイネート」「和食器のきほん」他、多数の著書を出版されていますので、そのお名前をご存じの方は多いのではないでしょうか。
そんな裕子さんに花との出会いを含めてその半生をぜひ教えていただきたく手記をお願いいたしました。
花生活空間 代表 浜 裕子
●経歴
東京、世田谷で育ち、中高大とエスカレート式の女子一貫校で教育を受ける。英文科だったため、児童英語を全国で展開する会社に就職。
オーストラリア・クイーンズランド州ブリスベンの小学校の客員講師として1年間派遣される。
その間、滞在したホストファミリーより、庭で摘んだお花で食卓を飾り、家庭でのパーティーやおもてなし、プロトコールに基づいたフォーマルなパーティー、船上パーティーなどを体験する。
帰国し1989年に結婚してから、外資系企業の役員クラスに向けての日本語講師を務める傍ら、フラワーアレンジメントを学び始める。
お花についてもっと学びたいという意欲から、夫を日本に置いてイギリスに花留学。
特に花を仕事にするつもりはなかったが、好きが高じて、花屋さんからフラワーアレンジメントを教えて!とお声掛けをいただいたのが、現在の仕事に導かれるきっかけとなった。
自分の興味の対象が花からインテリア、テーブルコーディネート、食空間コーディネートと広がり、それに伴い事業内容も拡大。
1996年、「花のある暮らし、空間をアートする」をコンセプトに、食空間プロデュース会社「花生活空間」を設立し、現在に至る。
小さな自宅教室から始まり、今では全国から受講を希望される方がいらっしゃるのは、著作物等のメディアによるおかげだと感謝している。
花の専門誌「フローリスト」で13年間連載を担当。また商業出版での単行本30冊以上、フランス、中国、台湾で翻訳され、電子書籍なども含めると50冊以上を上梓。
教室運営のほか、旅館やブランドの器のコンサルティングを手掛け、特に和食器の専門家として評価を頂く。
現在、家族は長女は結婚し、今年社会人となった次女と二人暮し。
●人生最大のピンチと嬉しかったこと。
事業をしていると、大小様々なピンチに直面します。実店舗を展開していた時は、急に立ち退きを要求され1000万近くある在庫をどう処理していったらよいか、また夫の急死で、夫が財務をほとんど担当してくれていたので、私自身が経理に疎かったこと。
最近では、コロナ禍で、講演会、セミナー、大口のパーティーなど開催ができずに会社をどう維持していったらよいか途方に暮れることもありました。
しかし私の好きな言葉は「ピンチはチャンス」。ピンチに陥ったときこそ新たなアイデアや工夫が生れるものです。
最初の在庫問題は、中国でオファーをいただいたり、サロンで私のテイストや作風が好きという方にお譲りして解決。モノをストックする時代ではないとの気づきでした。
夫の急死については、勿論、家族にとって大きな悲しみでしたが、優秀な税理士さんがついてくださり、お金の流れが明確になって私も経営者としての自覚が更に高まりました。
コロナ禍では、苦手意識があったオンラインを活用したり、オンライン教材を開発できました。
ですので、ピンチは次のステージに進む準備に入ったというサインで「ウエルカム」に思っております。
それも「好き」を仕事にしているから継続できることで、沢山の方からのご支援や家族の理解があってこそだと感謝しております。
●これからの夢や目標
生涯現役で仕事ができること。
今、私が力を入れている和の生活文化や精神的な豊かさ、先人たちの知恵が詰まった自然や暦と寄り添う暮らしを、現代の私たちのライフスタイルに合わせて海外にも発信すること。
書籍はたくさん出版させていただいていますが、日本人として和に特化した「浜の集大成本」を作りたいなど、まだまだやりたいことが沢山あります。
裕子さん、お忙しい中ありがとうございました。
裕子さんが代表を務められている「花生活空間」公式サイトでもご自身の歩みを語られていますので、ぜひご参照ください。
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そして、こちらが裕子さんのSNSアカウントになります。その上品かつ凛とした美しい世界観は必見です。
「浜の集大成本」が出版された際には、改めて取材させていただき、裕子さんの人生の歩みをより深く伺いたいと考えております(50s.online編集部)。
「今日の美人さん」企画では、写真の掲載についてはご本人様からの了承を頂いております。画像・動画の無断使用は禁じられていますのでご注意ください。