神奈川県茅ヶ崎市にお住まいの小山千夏さんは、老人ホーム専門介護カウンセラーで一般社団法人ライフリプランニング協会代表理事をされています。
父方の祖母を在宅で母親とともに9年間介護した経験を経て、老人ホーム紹介事業に携わり、2020年2月に独立開業。
老人ホーム探しで悩む家族に施設を提案して入居までサポートしている一方、無料の女性応援コミュニティを主宰している千夏さんに、これまでの半生とこれからの目標を手記にまとめていただきましたので、ぜひご一読ください。
小山千夏
老人ホーム専門介護カウンセラー/『がんばらない介護』のすすめ
セカンドライフプロデューサー
一般社団法人ライフリプランニング協会代表理事
父方母方の祖父母の介護
昭和43年(1968)8月
長女として東京都杉並区で生まれる。
生まれも育ちも都内ですが、東京での生活はとても息苦しく、大好きな海の近くに住むことが夢でした。
今現在はその夢を叶え、結婚後は湘南エリアで海のそばに住んでいます。
中学、高校、体育専門学校とずっとテニスを続け、就職は当時日本で一番会費が高額だった会員制スポーツクラブへ就職。
しかしながら怪我や腰の故障に苦しみ、3年勤め退社。
それからは派遣社員としてキャリアを積むも、お金を貯めてはバックパックを背負い『自分探しの旅』と称して、途上国を中心に海外を転々とした時期もありました。
可愛がってもらっていた同居の父方の祖母を、母を中心に在宅で9年間介護した経験や、近所に住んでいた母方の祖父母の介護問題にも触れ、自己犠牲の上に成り立たせざるを得ない当時の介護は『嫁や子どもが親を看るのが当たり前』な社会に疑問を感じていました。
それが私の使命(ミッション)となり、天職と出会うきっかけとなったのです。
結婚し2人の子供にも恵まれ、一度起業を試みましたが家計の足しになる程度だったので、あきらめて廃業届を提出。
いつか再び起業で成功することを目標に、子供たちの成長に合わせ、扶養内でのパートから扶養を外れる派遣社員へ、そこから正社員へとキャリアアップしていきました。
そして2018年に老人ホーム探しでお困りのご家族へ施設をご提案し、入居までサポートする紹介会社へ就職。
この仕事をサイトで見つけたとき、これだ!と感じ、仕事を始めて間もなく、これは私の天職であると確信し独立を試みました。
そして2020年2月独立開業、2023年3月には法人化し今にいたります。
夫の失業と子育ての中、家計を支える
第一子が生まれて間もなく、当時夫が務めていた会社が計画倒産。乳飲み子を抱え働けない私と、うつ状態になり働けない夫。
娘を連れて実家へ戻り、高校生の頃にアルバイトをしていたコンビニ店長へ頼み込み、母に娘を預け早朝のパート生活。
結婚当初、出産子育てをすることしか頭にはなく、いつか落ち着いたら仕事をしたいな、そんな甘い考えでいた私にとって、大きな転機が訪れました。
二度とこんな生活はしたくない!
私が経済的にも自立しよう!
これが今の私の原動力となっています。
決して順風満帆ではない人生です。
『がんばらない介護』と『ワンダーウーマン』
この仕事を通して1200もの家族と出会い感じたことは、やはり多くの女性たちが自己犠牲を抱えながら、自分の人生を送れていないことでした、
そして娘、妻、母としての役割の上でも犠牲になってきた人であればあるほど、大切な家族を施設へ預ける罪悪感が強く出てしまうことにも気づきました。
私たち女性は、子育てが落ち着いたら思い切り自分の人生を生きて欲しいと願っています。
その中で私自身の経験や、老後のことも考え『経済的に自由になること』も大切だと感じています。
そこで一般社団法人ライフリプランニング協会を立ち上げました。
女性が自己犠牲を自ら解放する!
このことをモットーに活動しています。
そのために2つの事業を運営しています。
『がんばらない介護』
妊娠、出産、育児は準備期間がありますが、家族の『介護』は準備期間がなくある日突然やってくる。
少しでもがんばらなくて済むためには準備、まずは知ることが大切です。そして、介護はプロにお任せしてもいいと背中を押すこと。
親の介護が迫ったときに、罪悪感を手放して安心できる施設をご紹介、施設を紹介した後の不満による転居0%を6年間続けています。
『ワンダーウーマン』無料コミュニティ主宰
すでに起業している女性や、これから何かを始めたいという女性たちが、お茶会や相談会を通して繋がり、互いに応援し応援される仲間を作るコミュニティです。
第二の人生をリスタートする女性を応援しています。
ワンダーウーマンコミュニティの仲間募集や、老人ホーム探しでお困りのご相談は随時受け付けてます。お気軽にお問い合わせください。
『老人ホーム無料相談窓口』
『ワンダーウーマン』コミュニティ公式LINE登録
老いや死をポジティブに考える先駆者に
ある日突然やってくる家族の介護に慌てることのないよう、『がんばらない介護』を書籍化し、講演会などで啓蒙活動することが今の目標です。
今の日本は、老いや死に対してのネガティブなイメージが強いので、そこをポジティブに考えていく先駆者の役割を担いたいです。
最期をどう終えたいかを積極的に考え、今をどう生きるか自分と向き合うことで、笑顔で悦び溢れる充実した日々を送れる人が増えることを願っています。
千夏さん、お忙しい中ありがとうございました。
千夏さんはご自身のSNSアカウントでも情報発信されていますので、こちらもぜひご参照ください。
「家族の介護は準備期間がなくある日突然やってくる」
千夏さんの指摘は、私たち50代世代にとって切実な現実です。
そして「嫁や子どもが親を看るのが当たり前」ではなく「がんばらない介護」を提唱する千夏さんに100%同意しながら、これからも千夏さんの発言に注目していきたいと思います。
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