40半ばになってから音楽理論と作曲法を一から勉強し、現在はYouTubeでピアノ伴奏音源動画を中心としたチャンネルを運営しているUmi(うみ)さん。
そんなUmiさんの信条は「人生はいつ何が起こるかわからないから、人生後悔ないように」とのこと。
この想いに至った経緯を含めて、Umiさんさんに経歴を含めて手記にまとめていただくことが叶いましたので、ぜひご一読ください。
Umi(うみ)
アーティスト(ボーカル&キーボード)
YouTubeチャンネル「Umi Channel」運営
韓国語通訳士
経歴(幼少~現在まで)
昭和45年(1970)生まれ。東京出身。
幼稚園の頃からエレクトーン、9歳からピアノを習う。
中学受験を経て、中高一貫の女子校に進学。6年間バレーボール部に所属。レギュラーになることもなく、なんとなく練習に参加して過ごしたクラブ活動。
音楽と本が好きで、友人が書いた歌詞にメロディーをつけることをしていた。クラシックピアノも好きで続けていたが、洋楽、また邦楽のシティポップ、ニューミュージックなどを好んで聞いた。
親にビリージョエルやホイットニーヒューストンのライブに連れていってもらったのを覚えている。
一度、高校2年の時に文化祭でバンドを組んでキーボードで出演。サザンの曲を演奏。
大学受験をして4年制大学へ進学。
大学4年間も、バイト、テニスサークル、ゼミ、クラシックピアノ…と楽しく過ごしながらも特に積極的に何かをすることもなく過ごす。
音楽は相変わらず好きで、自分の好きなアーティストのライブに足を運ぶのが楽しかった。
卒業後は生命保険会社に事務職として入社し、本社に配属。そこで夫と出会い、24歳で結婚。
26歳で長女を、28歳で長男を出産。結婚と同時に義父母と二世帯で住み、しばらく専業主婦として子育てに専念。
子供が幼稚園の頃、韓ドラにはまり、ママ友からのおすすめ作品などたくさん見るようになる。
専業主婦だったので「こんなに韓ドラを見るならば、いつか社会復帰のために韓国語を習得しよう」と、韓国語を真剣に独学で勉強開始。最初はNHKラジオ講座を聞いて、ハングル検定を受け始める。
子供が小学校低学年の頃に、夫の転勤で広島に1年、山口に1年半住む。
クラシックピアノは、細々と30歳過ぎまで習って、年に一度発表会に出るのを続けていたがここで中断。
広島では韓国語の独学を続け、検定の級を上げながら勉強し続けたが、独学にも限界を感じて、山口・宇部市に住んでいる時に韓国語教室を探す。
結局、自分が求める内容の学校が博多にあったので、宇部から高速バスに乗って週一で博多の韓国語教室へ通う。
そこで上級クラスに入れてもらい、他の生徒さんが上手なのに衝撃を受けて、日々4~5時間韓国語の勉強をする。
子供が小学校高学年の頃に、子供の進学や中学受験に合わせて東京に戻る。東京に戻ってきて最初に受けた韓国語能力試験6級(最上級)に合格。
そこから「韓国語で仕事をしたい」と、韓国語でブログを運営したり、ボランティアで韓国語通訳をしたりして「翻訳通訳人材バンク」というサイトに経歴を書いておいたら、通訳会社から「韓国語通訳士として登録して働きませんか」とスカウトされ、登録。
2012年~2018年の間に不定期ながらも韓国語通訳の仕事を受ける。目標であった韓国語通訳の仕事ができて、素直に嬉しく仕事をしていた。
ただ、通訳の仕事量が不定期なこともあり、本屋で偶然にも大手出版社から出ている月刊美容誌がライター募集をしているのを知り、雑誌の仕事にも興味があったので応募。
2012年、面接などを経てライターに採用になる。2013年から連載を2つ持たせてもらい、毎月忙しく過ごす。
そのため、その時期からは韓国語の通訳の仕事の依頼がきても断るようになってしまい、月刊美容誌のライターの仕事を中心にするようになる。
少し時間がさかのぼって、2006年、夫の転勤で広島に住んでいた頃に東京に住む実母が脳卒中で右半身麻痺に。
リハビリを経て、なんとか自分で生活できるようになって退院したものの、東京に戻ってからは母親のケアで実家に週に2~3日通うようになる。
それから数年後には実父が中度の認知症とわかり、自身が30代で実家の両親ともに要介護になり、途方に暮れたことも。
現在は弟夫婦が一緒に住んで面倒をみてくれているが、当時から変わらず現在も週に必ず1日は介護の手伝いをするため実家へ通う。実家に介護の手伝いに通い始めて、気がつくと17年。
30代後半~40代は実家両親の介護ケア、月刊美容誌ライターの仕事、子供二人の大学進学、二世帯で住む義父母との関係維持など、あれこれ同時に進行させながら日々目まぐるしく過ごす。
美容誌ライターになって3年ほどたった45歳の頃、仕事にも慣れて「人生折り返し地点まできた。あと人生でやり残したことはないか?」と自問自答するように。
実両親の介護を通して「人生はいつ何が起こるかわからないから、人生後悔ないように」と思うようになっていた。
熟考した結果「人生後半は音楽をやろう」と。
プロの歌い手で活躍する友人から「オリジナル曲を作れたら良いのでは?」とアドバイスをもらい、「そのためには音楽理論を勉強しなくては!」とスクールをあれこれ探した時に、たまたま、好きなアーティストのライブで鍵盤を弾くプロの音楽家(鍵盤奏者)のHPが眼に入る。
そこで「プロを目指す人に限り生徒として教えます」というのを見つけて、勇気を出して応募。
面談を経て、なんとか生徒にしてもらい、2016年から3年間その音楽家に音楽理論、作編曲法、弾き方などを徹底的に習う。
「できて当たり前」のレッスンだったので、レッスンに付いて行くのに必死だった。ここから「音楽で仕事をする」にこだわり始める。
音楽の勉強とライターの仕事の両立が難しくて、音楽の勉強を理由に10年ほど関わったライターの仕事を辞める。
2017年、音楽活動を始めようと、ライブハウスのオーディションを受けてパスして、ライブハウスで年に4回くらいオリジナル曲のピアノ弾き語り開始。
2年ほど定期的に出演をし続ける。知人に楽曲を提供して、千葉テレビ深夜番組の主題歌に起用。
2019年、自身のライブで集客に悩み「この年齢だと人前には出ず裏方を目指したほうが良いのでは」と思い、裏方を目指すように。ピアノ弾き語りでライブ出演するのを辞める。
YouTubeでピアノ伴奏音源動画を中心としたチャンネル運営を始め(現在は登録者約3000人)、ピアノ音源や楽譜の制作の仕事を受注して多くこなす。
DTM(PCで打ち込みで音楽を作るもの)の作業も勉強し、曲を作っては作曲家事務所の音源審査を何度か受けて数回めの審査でパスしてコンペ作曲家としても2年活動する。
その合間に、ジャズの勉強も兼ねてビッグバンドにピアノ担当で参加、年1でライブに出る。
また、作編曲家としてオリジナル作品を聞いてもらえるように2021年、プロでご活躍の寒竹麻衣子さん、吉川恭子さんとコラボしてUmi名義のオリジナル曲『HIKARI』『Melody』の2曲をサブスクに配信。
2022年、ふと「音楽と仕事」を結びつけることにこだわり続けて、自身がやりたい音楽を楽しんでいないことに気づき、「2023年はカバーバンドに参加して歌を歌って音楽を楽しむ!」と決めて、自分の好きなジャンル(70.80年代洋楽など)のカバーバンドで、ボーカルを担当できるバンドに2つ入る。
音楽に関して「仕事や数字」を考えることを一度やめて「音楽を楽しむ」ことを大事にしようと決める。
2023年、新しく参加したバンドでボーカルとキーボードを担当しながら、ライブハウスに出演し始める。
同時に「ライターのために中断していた韓国語通訳の仕事に2024年から復帰したい」と思い、韓国語のブラッシュアップを心がけて日々勉強しながら過ごす。
こちらから通訳会社担当者に連絡を入れようと思っていた12月中旬に、なんと偶然にも担当者から先に「近況のお伺い、韓国語通訳のお仕事はできますか」と連絡をいただき2024年からぼちぼち通訳の仕事も受けていこうと決める。
最大のピンチと一番嬉しかったこと
ピンチとは違うかもしれませんが、自身が30代で両親とも病気で要介護になってしまったことは、とても悲しく途方にくれた時期もありました。
嬉しかったことは一つに絞りきれず、2つあります。一つは韓国語を一から勉強して通訳の仕事ができるまでになったこと。途中で何度も検定試験に落ちた時期もあった分、達成感がありました。
もう一つは、YouTube「Umiチャンネル」で地味なピアノ伴奏動画というジャンルをコツコツ続けて、登録者が1000人を超えて、微々たるものながらも収益をいただけるようになった時はコツコツ続けた甲斐があったと思えて、嬉しかったです。
これからの夢&目標
聞く人に感動、希望、楽しさを感じてもらえる曲を作って、ピアノ弾き語りやバンドで歌っていきたい。
懐かしい70.80年代カバーバンドで、昔の曲の楽しさを多くの人と共有したい。
YouTubeチャンネルも、ピアノ伴奏(ピアノカラオケ)や弾き語りを楽しく続けて発展させていきたい。チャンネル名「Umi Channel」
親の病気を30代の頃から間近で見ていた分、健康でいることの重要性を強く感じているので、まずは健康でいられたら嬉しい。その上で楽しく歌うなど音楽活動を楽しんだり、仕事を続けていきたい。
家族や友人と一緒に旅行を楽しみたい。
韓国語通訳の仕事を幅広く受けられるようになりたい。そのために勉強も続けたい。
Umiさん、お忙しい中ありがとうございました。
Umiさんはご自身のSNSアカウントで情報発信されていますので、こちらもぜひご参照ください。
Umiさんがその経験から得た「人生はいつ何が起こるかわからないから、人生後悔ないように」という考え方を、改めて読者の皆さんに強調するとともに、これからもUmiさんの動向に注目していきたいと思います(50s.online編集部)。
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